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  • 台南タクシー
はじめに
台南出張の際は、バスや電車の路線と目的地(工場など)がリンクしていないので移動手段はもっぱらタクシーということになります。今回は、そんなタクシーの“憎めない運ちゃん=かわいいじっちゃん”に巡り会えたお話を。スピードが速い、運転が荒い、そんな運ちゃんならアジアでは一般的なので気にも止めないのですが。。。思わずチップを渡したくなりましたョ
序章>>システムについての解説
お客さんの会社の出口の守衛所で警備員さんにタクシーを呼んでもらい、5分から10分ほどするとタクシーが来てくれるシステム。中国語ができなくても、英語ができなくても、『タクシー!』の日本語発音と指1本立てれば済むはなしです。指1本は『タクシー1台ネ』の意味。そうすると、警備員さんはタクシー会社に電話しこれからやってくるタクシーの“通し番号”を教えてくれます。例えば082、とか。自分が待っているタクシー(番号)が明確にされていることで、あとからやって来た人 が先に乗り(割り)こんでしまうことを防止しているわけです。遠慮、気弱、を得意科目とするshao夫には助かるシステムです。
(※注意:車のサイドドアなどに記載されている通し番号が082でも、リアガラスに車號N2-226と書いてあったりします。国に登録されたタクシー番号は“N2-226”で、タクシー会社内の車の愛称が“082”なんでしょうか)
第一章>>会議終了:19時00分
その日は、お客さまとの会議が夜までかかり、あたりが暗くなった守衛所でいつものようにタクシーをお願いしました。5分程度で到着するョと警備員さんに案内をもらい、タクシーの通し番号“650”をもらいました。しかし表で5分経ち、15分経ち、25分経っても来ません。温厚な私もついに警備員さんに『650的計程車、還没到』と抗議。警備員さんからタクシー会社へ問い合わせをして貰ったところ、あと10分程度で到着できるとのこと。
その時点では、台南市周辺地区に精通しているはずのタクシーの運転手がまさか“迷子”になっているなどと想像できるはずもなく、道路が相当込んでいるのか、どこかで(断り切れなかった)お客を拾い結果遅れたのかな、なんてのんきに待ってました。それから15分ほど後にやって来ました。タクシーを45分間も待ったのは、これがはじめてです。外で眺める台南の星空はきれいじゃった〜〜。(※参考:台北では確認が難しい北斗七星やカシオペヤ座がくっきり。台南はいいな〜)
第二章>>乗車:19時55分
45分間も待った末に!やって来たのは、台南でも最近めっきり少なくなった旧式タクシー。十年以上前のフォードで角張ったヤツ。バネがゆるゆるで走行中の道路の微妙な変化、振動を直接尾てい骨へ伝えてくれる“あヤツ”です。シートは微妙な花柄でね。運ちゃんはおじいちゃん。眼鏡の汚れは長年蓄積されべったり感たっぷりで、リアル台湾?と久しぶりに感激しました。
『請到台南市』と行き先を伝え、運ちゃんが理解してくれたかどうか、表情を見てチェック。『ッホウ、ホウ』と台湾語で頷いていたので、よしとしました。
目的地までのルートは2〜3あるのですが、どれを選ぶのかなと発進方向を観察。選んだのは、最も道路のでこぼこが激しく、道幅も狭い抜け道。きれいなタクシーに乗車できたとき、この近道ルートは嬉しいのですが、今日は普通のルート=高速道路を走ってほしかった。。。ええい、身の程を知れ。
第三章>>爆走中:20時00分
意味のないポイントで120k/m走行し、道路の盛り上がったポイントで映画”タクシー”なみに車体がジャンプ(したかどうかは定かではありませんが)。ちょっとこの運ちゃん変だゾ、運転がぎこちない。。。
ご存じの通り、台湾でもタクシー乗車直後に値段交渉を致します。最近は運ちゃんの方からメーターを使ってくるケースもありますが、中距離/長距離の場合には値段交渉が可能。ただ、乗車した地區から台南市まで相場がだいたい決められていて、交渉の必要がないのが現状。このため、このタクシー乗車後も運賃については特に気に止めていませんでした。
そんな時、運ちゃんから奇妙な質問が。『運賃いくらにしたらいいの?』
運賃いくらにしたい?ならば、“そらきた交渉か”って身構えるのですが『いくらにしたらいいの?』って。『なぜそんなこと質問するの?』と私から聞いた時、運ちゃんの携帯電話がけたたましく鳴り出しました。
第四章>>快走中:20時05分
携帯は腰のベルトにケースに入れられてセットされているのですが、シートベルトしているのと、年配で手が回らないのとで、着信音が延々と鳴り響いていました。『わたしが取れるョ』と手を伸ばしてみましたが、『大丈夫、大丈夫』と遠慮気味。いや、うるさいでしょ。やっとベルトから取ったと思ったら、今度は二つ折り携帯がなかなか開けない。
電話をかけてきたのはタクシー会社の女性(各タクシーに行き先を指示する役割の方)のようです。内容はわかりませんが、この運ちゃんに対してどなりちらしているようです。なぜ?
電話が終わった後で『どうしたの』と尋ねると、『怒られた』と返事が返ってきました。さらに『なぜ』と尋ねると、『お客様の場所にちゃんと到着できたの?お客様を(自分の)タクシーにちゃんと乗せているの?どうして迷っちゃったの?って言われて、怒られたョ』って。
電話の向こうの女性を見たわけではありませんが、このじっちゃんよりは相当若いはず。どなりちらされ、しょんぼり運転する運ちゃんは何とも言えない哀愁を漂わせていましたが、わたしはこころの中で大爆笑。こんな逸材はいない!と運ちゃんの言動に目が離せませんでした。
1度目の電話から2分後、またまた運ちゃんの携帯に着信が。先ほどの女性からのようです。何やら『ホウ、ホウ』と台湾語で繰り返しています。
しかし、タクシーの運転手が客を乗せている最中に普通に携帯で電話してるこの国はなんなんでしょう。例え乗車客が仕事の電話をしていても、より大きな声で携帯でしゃべってる運ちゃんもいますョね。無線で冗談話をしている輩もいたりして、台湾らしくてほのぼのしてますが。。。日本なら捕まってますね。
2度目の電話終了後も気になって『どうしたの』と運ちゃんに尋ねると、『乗車運賃は相場が決まっているから、お客様からボッたくるのはダメョ!ボッたくっていないでしょうネ?って確認されちゃった』だそうです。もう子供扱いです。いや〜あなたにならボられてあげましょう。
第五章>>慢慢開車:20時10分
台南市までの道のりの中で、最も道幅の狭いポイントへ差し掛かりました。運転のプロであるタクシー運転手ならば、道幅の狭さも対向車も没問題でスイスイ。前方にノロノロ運転車が現れると果敢に追い越しをかける粋な野郎たちのはず。この運ちゃんは違いました。
狭い道で対向車が来ると止まるんです。後方車にクラクション鳴らされ、ハイビームでプレッシャかけられ、挙げ句はどんどん一般車両に追い越される始末。嘘でしょ?近道した意味ナイじゃない?本当に思いました。いや“タクシーじゃない”とも思いましたが、そこは置いといて。。。
遅れましたが、ここで気付いたことがありました。無線の音がこのタクシーしないんですョね〜。『無線機あるの?』って聞くと、『ナイ』そうです。多分(想像ですが)、新人の運ちゃんだから会社からの貸し出しがなかったか、金が無くて買えなかったか。どちらかでしょう。
だ・か・ら、携帯を通じてタクシー会社と遣り取りしてたのね。ボソッと教えてくれたのは、わたしを拾う住所を見つけられず迷っていたが、会社に聞くに聞けず悩んでいたんだとか。お願いですから、悩まず聞いてください。
最終章>>無事到着:20時30分
この運ちゃんについてまとめると、
・夜の運転はどちらかというと苦手。
・狭い道の運転もどちらかというと苦手。
・対向車は怖い。
・無線はない。
・車は古く乗り心地は最悪。
。。。”タクシーですか?”
車体が黄色くて、最後にお金をわたしが支払ったから、間違いなっくタクシーですが、これらを除けば、自分のおじいちゃんに迎えに来て貰った孫のようなもの。
この運ちゃんを後部座席に乗せ、わたしがこの車を運転してやりたいっ。今回ほどそう思った瞬間はありません。ただ、散々な目に遭わせてくれましたが、なぜか憎めない。台北ではまずお目にかかれなくなったタイプ。巡り会えたことを神様に感謝します。パイパイ。

 

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